前回のコラムでは、ハニカムの状態について、分析や測定によって確認できた事実をご紹介しました。ではなぜ、こうした状態が これまで大きな問題として認識されにくかった のでしょうか。そこには、特定の誰かの判断ミスや怠慢ではなく、構造的に見えにくかった理由 が存在していると考えます。
見えない設備は、気づかれにくい

ハニカムは、冷蔵ショーケースの内部、売場から直接見えない位置に設置しています。日常業務の中で目に入らず、通常の売場チェックや点検項目にも含まれにくい部位です。そのため、問題が顕在化しない限り、意識されにくい設備であったと言えます。
「当たり前に使えている」ことの落とし穴

冷蔵ショーケースは、日々の営業を支えるインフラの一つです。大きなトラブルが起きなければ、
「正常に稼働している設備」として扱われます。その結果、内部構造の一部であるハニカムについては、疑問を持つ機会そのものが少なかったという側面があります。
運用の中で、役割が分断されていた?
食品売場の運用には、
- 売場管理
- 設備管理
- 清掃
- メンテナンス
といった、複数の役割が関わっています。
その中で、ハニカムは どの役割の管理対象なのかが曖昧になりやすい部位だったのではないでしょうか。結果として、誰かが意図的に対応しなかったのではなく、「特定の管理項目として定義されていなかった」という状況が生まれやすかったと考えられます。
問題になりにくかった、もう一つの理由
ハニカムへの汚れの堆積は、すぐに異常として表面化するものではありません。
- 徐々に進行する
- 見た目では分かりにくい
- 数値や分析を行わないと把握しづらい
といった特性があります。そのため、問題があっても「問題として認識されるきっかけ」が生まれにくかった のではいでしょうか。
「問題がなかった」のではなく、「見えていなかった」
重要なのは、過去の判断や対応を振り返って評価することではありません。当時は見えにくかったものが、分析や測定を通じて、今、少しずつ見えるようになってきた。その変化をどう受け止め、これからの運用にどう活かしていくか。そこにこそ、意味があると私たちは考えています。
次回は、「どう向き合うか」を考えます
では、こうした見えにくい課題に、これからどのように向き合っていけばよいのでしょうか。次回のコラムでは、ハニカムという存在と、どのように付き合っていくべきかという視点から、
現実的な考え方や選択肢について整理していきます。